2011/03/07

呆れるほどホルンが好き

ブラームスも。


自分でも笑えるくらいホルンが好きだーと飲み会で言っていたんですが(笑)


飲み会で話題になったし、まぁ記念に、幻の曲紹介も記念に載せとこうかな。
(つまりはボツになったわけですが(笑))。


でも酔っ払って「ホルンと私とブラームスとっていう内容だったはずだ」


って言ってたけど、今見たら全然そんな原稿じゃなかった。


でもって今見たらそんなに面白くないや(苦笑)



この原稿を送ったら、担当の方から

願わくば、全く知らない人がこの曲を聞く時のガイドを少々追加していただけば。。と。。

大変丁重にお願いされて、最終原稿は全面的に書き直したからです(笑)
(今見ると、採用されなくてほんと良かった。)


だけど、実際に採用になった原稿に署名をつけるのを忘れてしまい、ボツ原稿につけていた署名
ホルンも素敵な女性も一日にしてならず」

だけが転機されて採用されてしまった、迂闊な私。



Trpの人に、

「あの署名を見ると、本文が意味深なんですけど・・・・」って言われたけど、

っていやいや、そんなつもりじゃなかったんだってばーーー(><)
(最終原稿に付け忘れただけなのにっ!)




プログラム担当の人が(私がいないところで)飲み会のときに、

あれはねぇ、きっと夜中に一人で書いてて盛り上がっちゃったに違いないわ


と言っていたらしい。


図星ですが



言語中枢が弱いので、人に読まれると思うと、夜中になってハイにならないと文章が書けない私。
採用された原稿もボツ原稿も夜弱いくせに、夜中1時くらいに書いたものだ。


採用されなかったボツ原稿


生涯で4曲の交響曲を残したブラームス。楽曲の解説を書くなら、団内にも私より優秀な人が多数おり、巷にもそういった解説がたくさん溢れているので、今回は思うままに書いてみようかと思う。

私が初めてブラームスの交響曲を聴いたきっかけは、なぜか彼の交響曲ではほとんど出番のないトロンボーンの先輩が「ブラームス、いいよぉ」と聴かせてくれたからだった。



ほどなくしてすっかり虜になり、初めて交響曲の全集を買ったのはブラームスだ。
当時はどうしてモーツァルト、ベートーベンのようにもっと書かなかったのだろう、もっと書いて欲しかった。と思っていた。けれども今は、4曲遺してくれて本当にありがとうと思う。遺した「すべての」交響曲が世界中で演奏されて愛されているのはブラームスだけでしょう。


ブラームスが最初の交響曲を完成まで21年かけるほど慎重な性格であったことは有名だけれども、管楽器についてとても注意深く研究していたと思う。とりわけクラリネットとホルンがお好き、だったようだ(笑)。ホルン吹きにブラームス嫌いは居ないし、多分クラリネット吹きにもいないと私は勝手に思っているが、彼はホルントリオや、クラリネットにいたってはトリオ、クインテット、ソナタ2曲まで書いている。そして交響曲における管と弦の音色、響きの調和にはこの2つの楽器が欠かせない(今日の演奏でその役割を果たせることを祈る)。


余談だが、管楽器は音を出すまでが一番ドキドキする(と私は思う)が、クラリネットはピアニシモが得意だ。慎重なブラームスが好んだわけだ(笑)。私から言わせればずるい楽器だが、そぉーーっと入らせたら右に出るものはいない。どんな柔らかいピアニシモか耳を傾けて聴いてみて欲しい。
先に書いたとおり、トロンボーンの出番はとっても少ない。出番までただひたすら前方の奏者達の様子をニヤニヤ、じゃなくて緊張した面持ちで見守っている(…と信じたい)。金管楽器は冷たくなったマウスピースが嫌いだ(笑)。けれどもトロンボーンのすばらしい響きで始まらなければ第4楽章の8小節のテーマは成立しない。

そして後半に登場するコラール、この神聖な響きはやはりトロンボーンでなければならない。

交響曲は長い。ずっと100%の力で演奏していていてはバテてしまう。だから、奏者は少し手を抜いて、いやいや、適度にリラックスして演奏しなければならないのだけれども、ブラームスの交響曲は最初から最後まで非常に神経を遣わなければならない、大変集中力の要る曲である。譜面にあるとおりにただ吹けば美しく響く、とはいかないところがブラームスの難しいところだ。


決して華やかでも派手でもないけれど、内に秘めた美しさに満ちている。これほど人々に愛されるのは心の琴線に触れるからだろう。内面の磨かれた素敵な女性のような曲。そんな女性になりたいものだ(笑)。そしてその前に今日はそんな素敵な演奏ができたら、ブラームスっていい曲ねと思っていただけたらと願うのです。


                             「ホルンも素敵な女性も一日にしてならず」






でもって、今回の本番、ホルンの神様にはきっちり締めてもらいましたよぉ・・・・

厳しい。

願わくば、もう一回やりたいデス。

案の定、怪しくなった音域の音色が死んでるし・・・・

でも、なんかもう一歩、と思っていた2楽章は音色はそこまでひどくなくて
(でも出来がいいわけではない)、
とにかく師匠からも言われてた通り1楽章が。

でも気になってたObとのアンサンブルのところはそれほど悪くなかったかなぁ・・・


そして、4楽章のコラールソロの音色・・・

やっぱり悔しいなぁ・・・・




本番ですが、
1年分のドラマが2日間に凝縮されたような本番・・・

隊長だけが知っているドラマ・・・(苦笑)


この3ヶ月で一番の不調。

でも隊長以外の人はわからなかった、という。


なぜ、そんなばかな???


1次会のときみんなの前で

「なんとか本番乗り切りました」みたいなコメントしたら、

コンミスからも
あんなにいい演奏したのにあなたはホントに不思議ちゃんねぇ・・・と言われた・・・


いやいや首の皮一枚だったんですってばぁーー(ToT)!!



GPから調子悪くて、でも1週間無茶吹きしたつもりもなく、不安で凹んだけど、無理して吹いたりしないように気をつけてたし、明日はもうちょっとほぐれて良くなってるかと楽観的に構えてた。
(じゃなきゃやってられなかったとも言う。)


で、整体行ったけどコリがひどすぎて肩甲骨までたどりつかず( ; ; )

そして当日。
やっぱり感覚が鈍い。唇の裏にタコができてるわけでもない。
とにかくバランスがおかしいんだわってぶらさげとかいろいろやってたけど、
リハで曲目関係なく、p、ppのE,Fisでことごとく震える。


どうしよう!!!ってテンパってたら、ブラームスリハで隣で2nd吹いてる隊長が
お腹をトントンとして、ちゃんと腹で支えてるか?とサイン。

そうだ、そうだ、お腹(そして尻)


感覚は鈍いけど、Gより上では震えは出なくて中音も下の方は何とか。


リハ後、愕然として顔色真っ青(・・・に多分なっていたと思う)。



何とかもう少し感覚を取り戻そうとリハ後にご飯も食べずにFisとかEとか気になる箇所を延々さらってて、3rdのおじ様も弁当を持って来てくれたけど、それどころではなく、どんな本番でもお弁当だけはきっちり食べるのに、のどを通らず。

お昼を食べ終わったらしい隊長とすれ違って

顔色わるいな。

とボソっと笑われたが




その後も客席の間の広い通路で、延々ブラ下げとかやってたら、
打ち上げの席で初めて会ったPerc.のトラの方に

「ずっと体操してましたよね」とかいわれちゃって、

初対面の印象が「体操やってたホルン女子」ってどうなのよ、と打ち上げの席で我に返らされた私。


本番前も途中の休憩中も、Fisばかりやたらさらってる私をみて隊長は気になったらしいけど、


「うーん、まぁいっか。ほうっておこう(笑)」

と放っておかれたらしい(笑)




そして本番。



リハ中座る位置を変えたりいろいろやっていたけど、結局座ると震えないポイントが見つからず
(荷物になってもバランスディスク持って来るべきだったか)

相棒を祈るように抱え、とにかく何か感覚を取り戻したくて、ステージに上がって真っ先に
私がやったことは



靴脱いじゃった。



弦楽器の人には絶対出来ない(というか管楽器だって普通はやれないけど・・・)
もう藁にもすがる思いで裸足(ストッキングは履いてたけど)。



なんだかもう、この1年で習得したあの手この手で自分を信じる何かを探し回ってた。


ドボコンが終わって休憩。


Trpの先輩に「息が吸えてる?」と言われて、


あぁそうかも!そうかも!


と思ってブラームス中はずっと意識して


呼吸! 腹! 尻!

の3連呼&点検して吹いてた。


先生にも聞かれたこの「W」のマークはなに?って聞かれたけど、ご想像通り尻マークです。




結局、この1年でお世話になった人達にやっぱり救われて、なんとかブラームス終了。





それでも、嫌いになれないブラームス。



だってアナタの曲はこれだけ(私が勝手に)苦しんでても、やっぱり大好き(笑)





もうちょっといい女になるから、またやらせてください。

オネガイシマス。




そして、帰りの電車で隊長に言ったのは、



「ここまで連れてきてくれてありがとうございました」




です。





いろんな人のおかげでブラームスの本番までたどり着きました。


ホルンの神様はきっとブラームスまで来れてなんか感極まってパァーーってなっちゃってる私に




「油断するなよ、次は田園だ。フォルテや感情こめることではごまかしがきかないぞ」




と釘刺したんだろう(笑)。




そんなことより、また基礎から出直しです。



だけど、週末はモーツァルトのコンツェルタンテの管楽器合わせです。




そして、ピアノ弾きを見つけました。