2010/11/07

ホルンの神様が与える試練とは

やっぱり9月のモーツァルト出ておいてよかったな、と思った。

モーツァルトの出来そのものは全然良くなかったんだけど、締めてごまかしそうになるのをぐっとこらえて3ヶ月何とか向き合ってきたことってそれなりに意味があったかなぁと。

ま、あんまりにも吹けなくて(G、Aすらちゃんと出せず)最初の1ヶ月半くらい経過したところで、もう一人(上手な子)呼ぶか・・・ってクビになりそうになったんだけどね(苦笑)


他の作曲家の曲ではこういう向き合い方って出来なかった気がするし、モーツァルトやったのって、ちゃんと意味があったかも。
本番もイマイチでトップには申し訳なかったけど・・・。


だけどここのところ締めちゃいけないと思うあまり、なんかイマイチ乗り越えられない壁があった。
でもこの間のレッスンで
「丁寧なのと、慎重すぎるのは紙一重。 でもちゃんと息入れて」
というようなコメントがあって(慎重だったか消極的だったか、なんかそのようなニュアンスで)それでちょっと吹っ切れたかな。


あとは新しいウォームアップの仕方を教えてもらって、そういう新しい方法とか教えてもらえるとちょっと引き出しが増えて、不安なとき、うまくいかない時の処方箋になる。
いくつかあると心強いものだ。


あと、コプラッシュで、繰り返しをちゃんとやることも、2回やることに意味があるって最近は思えるように。
初めて「繰り返しもやってね」と言われたときは正直「ゲー」っていうか(笑)、「無理ですっ!」
と思ってたんだけどね。

繰り返しで戻るときにちゃんと最初のセットポジションでスタートできるかとか、
苦手なパターンはどこか、2回目にうまくいって1回目うまくいかないのは、1回目からちゃんと2回目のようにセットしなければならないし、そういうのって1回だけじゃだめで、2回やるからいろいろ考えられるんだなぁって。

本当の意味はそれだけじゃないのかもしれないけど。


もちろんまだまだ課題は山積みで、音だし始めたときに震えたりとか(はちゃんとお腹の中の圧力を意識すれば治るみたい)、いいポジションにセットできなかったり、舌が落ちちゃったりとか、安定してるとは言えないんだけど、シラブルのシもわからなかった私が、ちょっとだけ前進したかな、って思えるときがたまに、ある。
まだまだ「たまに」 だけど、調子が悪くてもうろたえないでこうしてみよう、とか思うひきだしがちょっとは増えたかな。


3月のチャイ5はとにかく音を出すことで精一杯だったし、
6月のティルはやっぱりパワーと気合でごまかしてきたツケがまわって本番前調子が最悪になったから、ティルまで終わったときに、ここから先このまま行ったらまたきっと壊れる・・・とか不安で仕方なかった。


音が出ないのをごまかして力づくで、あるいは締めて無理やり出すしか出来なかったから、まだモーツァルトは早いって思ってたけど、そういう本番が2回あったから、体育会系じゃなくて、クレバーに吹く方法を身につけなきゃって真剣に思ったし、本番が目前にあったから、何とかしなきゃと3ヶ月向き合えたかな(笑)。



ホルンの神様はちゃんと筋道たてて課題を与えてくれてるなぁ・・・・(笑)
と思うのです。

拝んでおこう。なーむー。


というわけで、次のブラームスはちょっと楽しみにしている。

こないだ隊長と飲んだときに、

「ブラ4は何かきっと、新しい世界が拓けるよ」

って言っていた。
それは今の私にとって、というよりも、
「ホルン吹きがブラ4と向き合うとき」という意味でだと思うけど、
札幌の師匠も、ブラ4のトップは、一度でいいから吹いてみたいと言っていた。そういう曲なんだ。


うまくいかなくてもごまかさず、消極的になることなく、ちゃんと向き合って練習していったら、前にブラ3やったときとはまたちょっと違うブラームスが吹けるかもしれないと、ホルンを吹くのがまた楽しみになってきたようだ。