たしか幼稚園の年長のときに、母親参観でサッカーの試合があった。
多分同点とか0-0とかで、試合の勝敗はつきそうもないなー・・・。
と誰もが思っていた終了間際、1人の少女がロングシュート(といっても幼稚園レベルのハズだが(笑))を決めて試合終了!
チームメイトと先生がその少女にワーっと駆け寄る。という話。
私もなんかすごく気持ちのいいロングシュートを決めて、嬉々として興奮冷めやらぬまま母親と一緒に家路についたという記憶がかすかにある。
だが、それで母親が悩んだという話は初めて聞いた(笑)
キーパーだって油断していたんだろうが、その場にいたみんながワーっと騒然となって、囲まれる私を見て、母親は「あんなところからシュート決めるような子供を私は一体どうやって育てたらいいんだろう・・・・」と真剣に悩んだらしい。
シュートがすごいとかサッカーの才能がとかじゃなくて、
幼稚園児の誰もチャレンジしそうにないような場所からシュートを決める!って思ったその思考回路と、なんかよくわからないけど決まっちゃうような得体の知れない気合(ゲンキ玉?)みたいなもの、が理解できなかったらしい(笑)
母親は高校、社会人になってからもバドミントンをずっとやっていて、
だけどあんまり試合に勝つことも、勝つぞ!みたいに気合を入れたこともなかったから、
この子はなんかよくわかんないけど、「負けない!」みたいな気持ちの持ち方が私と違うわ・・・ととまどったらしい。
で、どうしたらいいかわかんないから、何でもやりたいと言ったことは大概やらせてみることにしたらしい。
ま、貧乏だったので、そんなに自由にはならなかったらしいですが。
というわけで、程なくして、汚くて家に入れてもらえなくなるような子供になるわけだが・・・
そのおかげで、私には一生音楽を楽しめる、という財産が残ったわけです。